「羊毛フェルトの作品が好きなので自分でもつくってみたい!100均で買えるキットならお手軽そうだしチャレンジしてみようかな……」と思っていても、初心者でもつくることができるのか不安で挑戦できていない人は多いのではないでしょうか。
今回はダイソーの羊毛フェルトキットを買って実際に作品をつくった体験をもとに、羊毛フェルトの基本からキット内容の解説、説明書にはない作成するときのコツまで紹介します。つくった作品と見本の写真を比較しているので参考にしてみてください。
羊毛フェルトの基本
羊毛フェルトって?
羊の毛をニードルという特殊な針で刺すことで、繊維をからませて形をつくっていく方法のことです。ふわふわとした羊毛の手ざわりと羊毛を刺すときのサクサクとした感覚がクセになります。
基本の刺し方
まっすぐ刺してまっすぐ抜く
針が細いので無理な方向に力を加えると折れてしまいます。必ず垂直に刺さないといけないわけではなく、刺す方向と抜く方向を一直線上にすれば問題ありません。
もし針が折れてしまった場合は、折れた針先をすみやかに回収しましょう。
手を固定する
手は固定して、羊毛の向きを変えながら作業しましょう。手首をマットに乗せると、一定に力を加えることができますし疲れにくいです。
刺す深さ
基本的に羊毛の中心をねらって刺します。表面を仕上げる段階では浅く細かく刺すときれいに仕上がります。細かいパーツをつくるときはマットに突き刺さるくらい刺しますが、何度も深く刺しすぎるとマットと羊毛がくっついてしまうので注意してください。
キットの内容説明
レベル:★★☆
所要時間:1.5時間~
入っているもの
- 羊毛フェルト
- ニードル(1本)
- ブローチピン
キットの内容は購入前に確認できるようになっています。
パンダの他にも雪だるまやペンギンなどたくさんの種類があったので自分のつくりたいものが見つかるはずです。(2022年8月調べ)
説明書にはつくり方がかなり細かく書かれています。
キット外で用意するもの
- 接着剤
- はさみ
- 定規
- 羊毛フェルト専用マット(なければスポンジ)
マットはスポンジでも代用可能ですが、スポンジの場合ニードルを抜くときに引っかかったりします。100均にマットとニードルがセットになっている「羊毛フェルトスターターキット」が売っています。ニードルは折れる可能性があるので予備として何本あっても困らないのでスターターキットの購入がおすすめです。
完成品と見本を比較
実際につくった完成品と見本と比較してみました。見本のように表面をなめらかに仕上げられませんでしたが、パンダということは伝わりますし自分で使うには問題ない出来ではないでしょうか。
難しかったのは顔パーツのバランスです。ちょっと位置がズレるだけで雰囲気が変わってしまいます。
キットには目安の所要時間は1.5時間以上と記載されています。実際につくってみると約2時間かかったので、予想より少し時間がかかりました。一気に仕上げなくても大丈夫なので、自分のペースでつくりましょう。
説明書には書いてないコツ
キットの説明書は丁寧に書かれているので「次はどうすれば?」と悩むことはありませんでした。説明の手順通りにつくれば完成できます。
しかし「説明書を読んだだけでは、初心者の方はうまく仕上げられないのでは?」というポイントがいくつかあったので、ここからは説明書に書いていなかったコツを紹介していきます。
①羊毛を分けてほぐす
羊毛を分けるときは手でやさしく分けましょう。はさみで切るとモロモロと細かい羊毛が散らばってしまいます。羊毛は刺しはじめる前によくほぐしてください。ほぐすことで密度が均一になり最終的にきれいな仕上がりになります。
②刺す前にある程度まとめておく
ふわふわの状態から刺していてもなかなか羊毛がまとまりません。ある程度は手でまるめてまとめてから刺しはじめる方がはやく仕上がります。利き手で刺しながら、逆の手で形を調節していくようなイメージです。
③まんべんなく刺す
表面がぼこぼこしていると見た目がかわいく仕上がりません。なめらかにするためには全体をまんべんなく均一に刺していくことが重要です。
④大きめにつくってから調節
大きいものを小さくすることはできますが、小さいものを大きくすることはできません。説明書に目安の大きさが記載されているので、つくる前に目安の大きさがどれくらいか確認しておきましょう。つくる途中では「少し大きいかな?」という時点でサイズを測って、少しずつ調節していくと失敗しません。
⑤針の先に指を置かない
針の刺す方向に指を置かないようにしましょう。特にパーツをくっつけるときは写真のように手で持っていると、針が羊毛を突き抜けて手のひらに刺さるので危ないです。つくることに集中していると、つい忘れがちなので気をつけてください。
おすすめ度
(4 / 5)
必要なものをすべて100均でそろえることができ、キットに加えてマットさえ購入すれば、あとは家にあるものでできるので簡単につくりはじめられます。作成する過程も楽しくて他のキットも試してみたくなりました。思ったより時間はかかってしまったことと、見本と全く同じに仕上げるのは難しいことを考慮して星4つにしています。
まとめ
今回はダイソーの羊毛フェルトキットを購入し実際につくってみました。必要なものはほとんどキットの中に入っていますし説明書も丁寧なので、初心者の方でも楽しめるようになっています。まずは表情が複雑になっていないようなシンプルなものがつくりやすいでしょう。この記事で紹介したコツを参考にして、羊毛フェルトにチャレンジしてみてください。